15 韓国の温泉。
韓国の古都、ブヨに行ったとき、儒城温泉(ユソン・オンチョン)の温泉宿に泊まった。
日本の温泉地を連想して、儒城温泉で一番大きい儒城温泉ホテルを予約。
街自体、日本の温泉街の情緒や雰囲気がまるで無い。強いて言えば国際的な温泉のマーク(いわゆる「逆さクラゲ」)が、宿(ホテル)の屋上の看板に付いているだけだ。
館内もシティホテルと全く変わりが無い。階上に大浴場があるから行ったが、壁一面に白いタイルが貼られ、清潔だが温泉情緒と言うべき雰囲気はまるで無かった。日本なら銭湯へ行ってもそれなりの雰囲気が漂っているものだが、温泉大浴場の雰囲気がまるで無い。脱衣場へ行ってもロッカー室そのものだ。無機質な浴場の中を見物して部屋に帰ってきてしまった。
このホテルに温泉銭湯が付随しているのを想い出し行ってみた。
番台?で、部屋の鍵を見せれば無料。脱衣場と浴場の境の隅に理髪店があるではないか!見ると理容師は白衣を着てネクタイを閉めているが、お客様は真っ裸で白布をかけて散髪をしてもらっている。考えてみればいたって合理的に見えた。
でも、私だったら落ち着かない。
ロッカーに着衣を入れタオルで前を隠して浴室に行ったが、前を隠しているのは私だけ。皆さんオープンのブランブラン。しかも数人が浴場の床で眠りこけている。浴槽から流れ出る湯で気持ち良いとは思うが、ご立派なもの、お粗末なもの、でも他人の持ち物があまりにも堂々と開陳されているとグロテスクである。
浴場の入り口に塩が山積みなっている。なにに使うのかと思ったら、歯ブラシに塩を付けて歯を磨く。まだ使っていないから清潔かもしれないが、直接ブラシに塩をつけている。
浴場の隅に《打たせ湯》がある。何故か数人の男が歯を磨きながら打たせ湯に打たれているから、時計の振り子のようにブラーン、ブランとリズム良くオチンチンが揺れていた。
浴場の片隅に蒸し風呂?がある。小さな窓から覗いてみると、大の大人が濡れた南京袋を頭からかぶり、尻を出している。暗い裸電球の下でみると、なんとも奇妙な光景だった。
韓国の人たちは、日本人と羞恥心の価値観が違っているようだ。
私は、発育が早かったせいか、小学校6年で陰毛が生えだした。風呂屋に行くにもタオルを2枚持ってゆき、一枚で陰毛を隠したものだが、韓国の子供たちは生え出したばかりの陰毛を隠そうとしない。だからといって違う場所、時には恥ずかしがる。民族性だろう。
新羅ホテルで若い女子従業員だったが、ほぼ正確な日本語を話すので、「日本語うまいですね」と誉めたら、大阪に日本語を学ぶため留学したと言う。誉めて煽てたせいか、つい、「大阪に行ったばかりの頃、韓国流の入浴をしたらみんなに笑われてしまった」と言うので。韓国流の入浴法ってどんな事?と聞いたら、恥ずかしそうにして答えてくれなかったことがあった。
今度韓国に行ったら是非女湯を覗いてみたいと思っている。でも、その前に、日本の銭湯の女湯を覗いてみないと、その違いがわからないことに気がついた。




